フロントフォークフィーリング向上方法
フロントフォークはダストシールとオイルシールの油分が無くなると抵抗を生んでフロントフォークのフィーリング低下を招きます。
定期的にシリコングリスやオイルを塗布する事で抵抗が減りフロントフォークのストロークフィーリングが一段と向上します。
10分ほどで終わる作業なので定期的(2、3か月に1度)に実施しましょう。
今回はフロントフォークのフィーリング向上方法について解説します。
是非、参考にして頂きたい。
整備情報
- 時間: 約10分
- 費用: 無料
- ショップ工賃: 約500円
- 難易度: ★☆☆☆☆
作業手順
1.ダストシール取り外し
マイナスドライバーかシール外しドライバーをダストシールとフロントフォークのアウターチューブ間に差し込みましょう。
塗装されているアウターチューブの場合は先端が丸いシール外しドライバーを使用すると塗装剥がれを抑える事が出来ます。
ドライバーの先端を立ててダストシールを持ち上げましょう。
1か所のみならず複数ヵ所持ち上げると外し易くなります。
浮いたダストシールは上げておきましょう。
2.注油
エアーツールがある場合はダストシール内部をエアブローして異物を飛ばしましょう。
インナーチューブの外周にシリコングリスを塗布しましょう。
エンジンオイルやフォークオイルでも構いません。
同様にもう片側のダストシールも上げてシリコングリスを塗布しましょう。
フロントブレーキを握りフロントに荷重を掛けて3~5回程フロントフォークをストロークしましょう。
これにより、インナーチューブに塗布したシリコングリスがオイルシールとインナーチューブ間に入り込み動きがスムーズになります。
フロントフォークをストロークした分だけ画像のようにシリコングリスが無くなっています。
確実にグリスを割り込ませる為に"シリコングリスを塗布した後3~5回のストローク"を2~3セット行いましょう。
ウエスでシリコングリスを除去しましょう。
シリコングリスは錆防止にもなるのでパーツクリーナーで除去する必要はありません。
3.ダストシール取り付け
ダストシール下げてアウターチューブに指で押し込みましょう。
確実に押し込まないとダストシールが斜めになり抵抗を生んでフィーリングが低下するので注意しましょう。
もう片方のダストシールも同様に指で押し込みましょう。
ダストシールに付着したシリコングリスをウエスで拭き取りましょう。
ダストシールにシリコングリスの成分が付着していると劣化を遅らせる事が期待出来ます。
画像を拡大して頂けるとシリコングリスの成分が付着している箇所が分かると思います。
この違いが嫌な方はエンジンオイルやフォークオイルを使用すると良いでしょう。
4.まとめ
- フロントフォークのダストシール取り外し時、ダストシールとアウターチューブ間にマイナスドライバーかシール外しドライバーを差し込んだ後立てるようにしてダストシールを浮ける。
- フロントフォークのダストシール取り外し後、シリコングリスもしくはエンジンオイル・フォークオイルをインナーチューブ外周に高さ10cm程塗布してからフロントフォークを3~5回程ストロークをする。これを2~3セット繰り返す。
- フロントフォークのダストシール取り付け時、ダストシールをアウターチューブに指で確実に押し込む。
Q&A
- ダストシール内をエアブローするように書かれていますが、ダストシールはホコリなどを取り除くためにあると思うのですがホコリなどは入っているのでしょうか?
- 長い間フロントフォークのシール交換がされていないとダストシールの下に取り付けられているスナップリングの錆やダストシールで除去できなかったホコリが内部に入り込んでいます。なので、出来ればエアブローしてそれらを除去してからグリスアップを行って頂くのが望ましいです。
サスペンション簡単用語解説
- スナップリング(フロントフォーク):軸に溝をつけ、その溝にはめることで軸方向の動きを止めるばね輪のこと
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