バイクのタイヤ空気圧調整方法
タイヤの空気圧は温度と気圧によって変化します。
バイクは2つのタイヤで車体を支えるため空気圧が少なくなりタイヤがヨレると転倒する危険性が高まるので1ヶ月に1度は空気圧調整を行いましょう。
特に気温が下がった冬・春に乗る際も減りやすいので要注意です。
遅くても半年に1回は必ず空気圧調整を行いましょう。
今回はタイヤの空気圧調整方法について解説します。
是非、参考にして頂きたい。
整備情報
- 点検時期: 1ヵ月に1回
- 時間: 約5分
- 費用: 0円~約41,000円
- タイヤゲージ:約2,000円~14,000円
- エアーコンプレッサー:約27,000円
- ショップ工賃: 無料~500円
- 難易度: ★☆☆☆☆
※アサヒ製タイヤゲージを例に解説します。
※タイヤゲージの使用にはエアーコンプレッサーが必要です。
以前に空気圧の桁数を1桁間違えてトラックのタイヤに空気を入れ続けた結果、破裂して死亡した事故がありました。
単位を見間違えると重大な事故に繋がるので、空気圧調整を行う前に必ず単位を確認しましょう。
動画掲載元:bsprogressweb
作業手順
タイヤの空気圧調整方法
サイドスタンドを立ててタイヤを地面に接地させ、タイヤを手で触り冷えている状態か確認しましょう。
センタースタンドのみの場合は、センタースタンドを立てて行いましょう。
エアバルブキャップを反時計回りに回して取り外した後に保管しましょう。
タイヤゲージをエアホースに取り付けましょう。
タイヤゲージのモニター上部を押すと取り付けし易いです。チャックが「カチ」と音・感触がなるまで押し込んで下さい。押す力が弱いとエアーの圧で跳ね返されてしまいます。
タイヤゲージのチャックをエアバルブに押し付けて手で保持しましょう。
タイヤゲージのチャックがロック式の場合はロックを解除して取り付けましょう。
タイヤゲージのチャックを取り付けると、現在の空気圧が表示されます。
チャックの取り付けがあまいと、エアが漏れるのでしっかり手で押さえつけましょう。
次に、タイヤ空気圧調整を行っていきます。
空気圧調整はタイヤゲージのレバーの握り度合いで『空気圧の表示・抜く・充填』の機能を選ぶ事ができます。
レバーを握らないと現在の空気圧が表示されます。
レバーを1段階握ると空気が抜けます。
レバーを2段階握ると空気が充填されます。
タイヤ空気圧調整手順
- 空気を指定値より多めに入れる。
- 空気を抜いて指定値に合わせる。
- 数秒待ち、針の位置を確認。
- 針の位置がずれた場合、再度"1″から行う。
セルフガソリンスタンドでご自身で調整する際はタイヤ温度を考慮しましょう。
目安として、タイヤ温度が20度なら指定値+10kPa、40度なら指定値+20kPa高い値で入れましょう。
バイクのタイヤ空気圧単位は、『Kgf/cm2 ・ Kpa ・ bar』の主に3種類あります。
タイヤゲージと表示ラベルの単位が異なる場合はタイヤ空気圧変換早見表をご覧ください。
空気圧調整後はエアバルブからチャックを素早く抜きましょう。
ゆっくり抜くとエアーが漏れてしまい調整した空気圧が低くなってしまうので注意しましょう。
エアバルブキャップを取り付けましょう。
紛失した場合はお近くのカー用品店・バイク用品店で購入できるかと思います。
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まとめ
- 空気圧調整前、タイヤが冷えている事を確認し、地面にタイヤを接地させる。
- 空気圧調整時、空気圧を多めに入れて抜いて数秒待ってから合わせる。
- タイヤゲージの使い方は、レバーを一段階押すと空気が抜け、二段階押すと空気が入り、レバーを離すと現在の空気圧が表示される。
- 空気圧調整後、タイヤゲージのチャックを抜く際は素早く取り外す。
Q&A
- 出先で空気圧調整して、数日後家で空気圧を確認したら20kPaほど減っていた
- 通常、空気圧調整はタイヤ冷間時に行います。高速道路に乗る・ハード走行などすると、タイヤ温度が40~50度近く上昇します。空気が膨張した状態で適正値に合わせると、冷間時には空気圧が低く表示されます。ガソリンスタンドなどで依頼する際は、温間時でも指定値に合わせると思いますので、温度を考慮して+10kPa多めに入れるようお願いしましょう。正確に測るには、バイクを日陰に置いた状態でタイヤが冷えている事を確認して調整を行うと良いでしょう。日光の影響も受けるので注意しましょう。
- 毎回リアスタンドを使って調整しているのですが、タイヤを地面に接地させる理由はあるのでしょうか?
- タイヤを地面に接地させる場合とさせない場合とでは、大きく空気圧の差が発生する訳ではありません。
しかし、タイヤに車重が掛かっている状態はタイヤが無負荷の状態に比べて空気圧が高く表示さるので、通常はタイヤ接地状態での空気圧調整を行いましょう。
- タイヤを地面に接地させる場合とさせない場合とでは、大きく空気圧の差が発生する訳ではありません。
- タイヤを冷やしてから空気圧調整を行わないとダメでしょうか?
- タイヤは冷えている状態で行いましょう。
空気は温度が上昇すると共に膨張する性質があり、車のタイヤで高速巡行するとタイヤ温度は約40度まで上がり空気圧は約20kPaも上昇します。
日なたと日陰でも影響を受けます。ガソリンスタンド等でタイヤが温まった状態で空気圧調整する際はタイヤ温度を考慮して行いましょう。
詳しくは、ヨコハマタイヤ タイヤの空気圧<特別編>をご覧ください。
- タイヤは冷えている状態で行いましょう。
- 高速道路走行時の空気圧は高めに調整するのが間違いと聞いた事があるのですが本当でしょうか?
- はい、バイクの場合は高速道路走行時も通常の指定空気圧に設定しましょう。
バイクは車体を傾けて曲がりますがその際に重要なのが路面との接地面積です。空気を多く入れてしまうとタイヤが膨らみ接地面積が少なくなることで転倒のリスクが高まってしまいます。
バイクには2人乗りをする際に空気圧を多く入れると表記ラベルに記載があるかと思いますが、これは2人分の荷重で適正な広さの接地面積を確保するため空気圧を多く入れるよう表記されています。車の場合は高めの空気圧に調整しますがバイクの場合は指定の空気圧に調整して下さい。
- はい、バイクの場合は高速道路走行時も通常の指定空気圧に設定しましょう。
- タイヤ空気圧は指定値より高めた場合と低い場合のメリット・デメリットを教えて下さい。
- メリット・デメリットは以下の通りですが、空気圧調整は基本指定値に設定し、走行に応じて少なめに調整していくと良いでしょう。
- 指定値より高い場合のデメリット
- 接地面積が少なくなることにより、グリップ性能が低下し転倒のリスクが高まる
- 路面段差にてタイヤが跳ねるようになり、乗り心地が悪化する
- 指定値より高い場合のメリット
- 走行時に接地面積が少なくなり抵抗が少なくなる事で、燃費向上が期待できる
- 指定値より低い場合の悪影響
- タイヤがヨレる事で、転倒のリスクが高まる
- 走行時に接地面積が大きくなり抵抗が大きくなる事で、燃費が悪くなる
- 指定値より低い場合のメリット
- 接地面積が大きくなるので安定性が向上する
- タイヤ空気圧調整手順で、指定値より多めに入れて抜いて合わせるのは何故?数秒待つのは何故?
- 指定値より多めに入れて抜く理由は、入れて合わせると測定値が若干高めに表示されるので正確に合わせるために抜いて合わせます。
数秒待つ理由は、エアーの抜いてから数秒待つと針が若干動く場合があるので正確に合わせるために数秒待って確認しましょう。
- 指定値より多めに入れて抜く理由は、入れて合わせると測定値が若干高めに表示されるので正確に合わせるために抜いて合わせます。
- 空気圧はどこに記載されているのでしょうか?
- 通常バイクの車体に適正空気圧の表記ラベルが貼り付けてあります。
車体に適正空気圧の表記ラベルがない場合は車種毎のサービスマニュアルに記載されているので確認しましょう。
英語版は、[Web英語版]バイクの無料サービスマニュアル・無料パーツリストでご覧いただけます。
- 通常バイクの車体に適正空気圧の表記ラベルが貼り付けてあります。
- 空気圧調整できる場所はどこでしょう?
- ガソリンスタンド
- エネオス・昭和シェル・JA-SS・出光等の各店舗
- バイクショップ
- バイクディーラー
ホンダ・スズキ・ヤマハ・カワサキ各店舗 - カー用品店
- オートバックス・イエローハット等の各店舗
- バイク用品店
- ガソリンスタンド
- 空気圧のラベルが剥がれてしまっているようなのですが、空気圧を知る方法はありますか?
- サービスマニュアルをご覧頂くか、インターネットで『車種名 空気圧』と検索欄に入れてお調べ下さい。
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