バイクのブレーキフルード補充方法
ブレーキパッド・ディスクが摩耗するにつれブレーキフルード量は減少していくので、ブレーキフルード量が少ない場合はリザーバータンクのUPPERレベルまで補充しましょう。
ブレーキパッドが摩耗しブレーキフルードが減少が進むとエアが噛み、ブレーキが制動しなくなる危険性があるので注意しましょう。
今回はブレーキフルードの補充方法について解説します。
是非、参考にして頂きたい。
整備情報
- 交換時期: リザーバータンクのブレーキフルード残量が約2/3以下。
- 時間: 約5分
- 費用: 0円~1,500円
- ブレーキフルード:約1500円
- ショップ工賃: 約500円
- 難易度: ★☆☆☆☆
作業手順
1.リザーバータンクキャップ取り外し
リアスタンドを使いリザーバータンク液面を水平にしましょう。
詳しくは、メンテナンススタンド使用方法をご覧ください。
センタースタンドがある場合はセンタースタンドで構いません。
サイドスタンドで行う場合は、ステアリングを左右に切ってみてリザーバータンクがなるべく水平になる位置に調整しましょう。
リザーバータンク周辺をウエスで覆いましょう。
ブレーキフルードがこぼれて塗装面に付着すると塗装が剥がれてしまうので注意しましょう。
リザーバータンクキャップを取り外しましょう。
固着気味だとナメやすいのでドライバーを強く押付けながら(押し8割・回し2割)緩めましょう。
ダイヤフラムプレートとダイヤフラムを取り外しましょう。
3.点検・清掃
ダイアフラムに破れがある場合は正常に動作しないので交換しましょう。
リザーバータンクキャップの溝が異物でふさがっている場合は清掃しましょう。
ふつうめの歯ブラシや、つまようじで溝を清掃すると綺麗になります。
ダイヤフラムプレートの穴が異物でふさがっている場合は清掃しましょう。
5.ブレーキフルード補充
新品ブレーキフルードをリザーバータンクに注ぎましょう。
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ブレーキフルードをUPPERレベルまで補充しましょう。
LOWERからUPPERの中間位置ではなくUPPERまでブレーキフルードを補充しましょう。
6.リザーバータンクキャップを取り付ける
ダイアフラムを取り付けましょう。
ダイアフラム中心部が押し出されて変形している場合は、元に戻して取り付けてください。
ダイアフラムプレートを取り付けましょう。
リザーバータンクキャップを取り付けましょう。
リザーバータンクキャップの固定ボルトを取り付けましょう。
締め付けすぎるとリザーバータンクが割れる為、力の掛けすぎには注意しましょう。
7.まとめ
- ブレーキフルード補充前、車体を水平にする。
- ブレーキフルード補充前、リザーバータンクキャップ溝とダイヤフラムプレート穴の清掃とダイヤフラムの破れ点検をする。
- ブレーキフルード補充時、ブレーキフルードが変色している場合はブレーキフルード交換する。
- ブレーキフルード補充時、リザーバータンクのUPPERレベルまで補充する。
Q&A
- リザーバータンクの塗装が剥げてしまっていた。
- ブレーキフルードが溢れた際は水を使用して除去しましょう。塗装の剥げの対策として、再塗装もしくは交換しましょう。ブレーキフルード補充後に水で洗い流すと安心です。
- リザーバータンクキャップ取り付けねじが舐めてしまったのですが対処法はありますか?
- ブレーキフルードが黄色っぽいのですが、このまま補充して良いでしょうか?
ブレーキフルードは劣化するほど茶色に変化していきます。
画像左:新品のブレーキフルード。
画像右:劣化したブレーキフルード。
もし、黄色に変化しているのであれば補充では無くブレーキフルードを交換しましょう。
特に車検が無い車両に劣化している場合が多く、そのままブレーキフルード交換せずに乗り続けているとエアが噛んでブレーキが効かなくなる場合があるので2年周期で交換しましょう。
ブレーキフルードはこの他に、緑・赤・青などの色が流通しています。
- リザーバータンク内に固形のカスみたいなのがあるんですがどうすればいいでしょう?
- ほこりなどの外部から入ったものなら、清掃したマイナスドライバーですくって取り除きましょう。
ブレーキフルードが劣化して出来たものなら、長期に渡りブレーキフルードが交換されていない為に発生したものです。リザーバータンクに異物が浮いている場合は大抵キャリパー内に汚れが溜まっていたりキャリパーピストンが固着気味のケースが多いので、オーバーホールをする事が望ましいです。
オーバーホールしないのであれば、リザーバータンク内のブレーキフルードをスポイトで抜き取りウエスで綺麗にリザーバータンク内を清掃した後にブレーキフルードを交換しましょう。
- ほこりなどの外部から入ったものなら、清掃したマイナスドライバーですくって取り除きましょう。
- ダイヤフラムが正常に動作しないと記載がありますが、どういう動作をするのでしょう?
- ブレーキフルードはUPPERレベルまで注ぐように記載されているのですが、中間位置でも問題ありませんか?
- ブレーキパッドが摩耗すると約LOWER位置までブレーキフルードが減るので、エアが噛んでブレーキレバーの感触が無くなりブレーキが機能しなくなります。
安全の為にブレーキフルードはUPPERレベルまで補充しておきましょう。
- ブレーキパッドが摩耗すると約LOWER位置までブレーキフルードが減るので、エアが噛んでブレーキレバーの感触が無くなりブレーキが機能しなくなります。
お勧め
プラスチックのリザーバータンクの場合、保護目的でプラスチック光沢剤を使用すると光沢で見栄えが良くなり保護にもなります。
ブレーキ簡単用語解説
- ブレーキパッド:ブレーキディスクと接触する事で熱エネルギーを発生させる代わりに速度を落とす。キャリパーに装着されている。
- パッドスプリング:ブレーキパッドにテンションを与えブレーキパッドの脱落防止の役割。
- パッドピン:ブレーキパッドを保持する役割。
- ピンプラグ:パッドピン脱落防止の栓
- シム:ブレーキの鳴き防止とブレーキフルードへの断熱の役割。
- ブレーキディスク:ブレーキパッドと接触する事で熱エネルギーを発生させる代わりに速度を落とす。ホイールに装着されている。
- ブレーキキャリパー:ブレーキパッドをブレーキディスクへ押さえつける役割。
- キャリパーピストン:ブレーキパッドを押す
- ダストシール:キャリパーピストンとキャリパーの間に配置され、雨水やほこりをキャリパー内に入り込ませない役割。
- オイルシール:キャリパーピストンとキャリパーの間に配置され、キャリパー内のブレーキフルードを留めておく役割。
- リザーバータンク:ブレーキフルードを一時的に保管する場所。ブレーキフルードが減少すると外から空気が補充して常に大気圧をちブレーキフィーリング低下を防ぐ。
- ブリーダー:ブレーキフルード交換時にブレーキフルードを排出する役割。
- ブレーキマスター:ブレーキフルードを圧送する役割。
- ブレーキレバー:ブレーキマスターのピストンを押し、ブレーキマスターを機能させる役割。
- テールランプ::後続車へ走っている事を知らせる車体後方のライト。
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