バッテリーとは

2017年12月18日バイクパーツ用語解説

目次

バッテリーの種類

まずは基礎的な知識として、バッテリーの種類について解説していきたいと思います。
一口にバッテリーと言っても、バイクや車に使われているバッテリーは大きく分けて3種類あり、それぞれにメリットとデメリット、また、特性などが異なります。

開放型

開放型バッテリー

現在市販されている中では最も原始的で、基本的なバッテリーが開放型のバッテリーです。
バッテリーは充電や放電を行うと、化学反応により水素ガスを発生させますが、当然その発生したガスはそのままにしておくと、バッテリー内の内圧が上がり破裂の危険がありため、どうにか処理しなくてはなりません。
そこで、開放型バッテリーは、バッテリーの上部、正確にはセルと呼ばれる小部屋の上部に空気穴を設け、ガスを大気に開放することで処理しています。
ガスと聞くと少々危険な印象を受けるかもしれませんが、一度に発生するガスはごく微量であるため、自然と大気に開放されることで危険性は全くありません。

開放型のメリット

開放型の一番大きなメリットは、構造がシンプル且つ安価で、バッテリー液の定期的な補充などの定期的なメンテナンスを行うことで、比較的長期間安定して使用することができます。

開放型のデメリット

開放と言っても、各セルが大気と接しているのは1mm程度の小さな穴ですが、大気と触れている以上、充電される際の化学反応や熱などはもちろん、何もしていなくともバッテリー液が徐々に蒸発してしまいます。
そのため、バッテリーケースに記載されている「MAX」と「MIN」のメモリを目安に、バッテリー液の量に注意する必要があります。

密閉型

密閉型バッテリー

一般的に密閉型のバッテリーをメンテナンスフリーバッテリー(MFバッテリー)と呼びます。
基本的な構造や原理は開放型と同様ですが、発生したガスをバッテリー内部の局板で吸収し、還元する(再びバッテリー液に戻す)ことで内圧の上昇と、バッテリー液の減少を最小限にできる仕組みを持っています。
現在市販されているバイクの多くが、最初からメンテナンスフリーバッテリーを搭載して販売されていることが多く、そのため、最近バイクに乗り始めたという方の多くは、バッテリー液を補充するという行為を全く知らないことも多いでしょう。

密閉型のメリット

その名の通り、基本的にはバッテリー液の補充といったメンテナンスが不要ですので、コンスタントにバイクに乗っているのであれば、通常はほとんど気に留めることなく使用することができます。

密閉型のデメリット

開放型に比べ構造が複雑であるため、価格が高くなってしまうことが大きなデメリットと言えます。
また、メンテナンスをユーザーに求めないことを前提に設計されているため、バッテリー液の液量を点検できないものが多く、バッテリー劣化具合を事前に点検で発見することが困難な商品も少なくありません。
そして、万が一バッテリー上がりを起こしてしまった場合、いざ充電することもあるかもしれませんが、開放型と違い、内部がほぼ密閉されているため、専門的な知識や、専用の充電器を使用する必要があります。
もしも開放型と同じように充電してしまうと、ガスの発生をバッテリー内部で吸収しきれず、最悪の場合破裂する危険性があります。

ドライバッテリー

リチウムイオンバッテリー

近年、少しずつ一般の方の中にも浸透し始めたバッテリーがドライバッテリーです。
このタイプは、その名の通り「ドライ」、つまりバッテリー液を使用していないタイプのバッテリーです。
もう少し具体的に礼を挙げると、皆さんが持っているスマートフォンやタブレット端末、最近ではプリウスなどの一部のハイブリット自動車に使用されている「リチュームイオン」と呼ばれるバッテリーが、ドライバッテリーの代表格です。
後述するメリットとデメリットを見ていただくとわかりますが、まだ市販車で最初からリチュームイオンバッテリーを搭載しているバイクはほとんどなく、サーキットを走るようなレーサーや、とことんこだわったカスタム車などで使用されていることが多いようです。

ドライバッテリーのメリット

バッテリー液を使用しないことと、内部構造や素材が、それまでの開放型や密閉型と大きく異なるため、バッテリー自体の重量を軽くすることができます。
また、バッテリー液が入っていないということは、搭載位置や向きなどの自由度が大きく、走行時の重量バランスや、その他のパーツとの干渉などを考慮しながら、自由に搭載位置を変更することが可能です。

ドライバッテリーのデメリット

まず、何といっても価格が高価なことがドライバッテリーの大きなデメリットです。
従来のバッテリーは、鉛を主の材料としているのに対し、ドライバッテリーはレアメタルと呼ばれる希少金属を多く使用しているため、価格が高騰してしまいます。
さらに、充電も専用の充電器が必要で、安易に充電してしまうと、発火や爆発といった危険があり、ニュースなどで海外製携帯のバッテリー発火などを見ればわかる通り、充電の仕方はもちろん、温度管理なども若干考慮する必要があり、扱いづらい側面があることは否めません。

バッテリーの寿命

開放型のバッテリーを搭載している場合や、まめにバッテリーの電圧や、ケースの劣化具合などを点検していれば、ある程度そのバッテリーの交換時期というものを把握することができます。
しかし、頻繁に点検することは手間がかかりますし、よほど詳しい方でなければ、電圧や見た目だけで判断することは困難でしょう。
そこで、オススメの方法は、バッテリーの劣化具合に関係なく、決まった期間で交換してしまうということです。
その交換時期というのは、バッテリーメーカーのHPや、バッテリーの外箱などに記載がありますが、一般的なバッテリーで2~3年と書いてあると思います。
そんなに早く交換しなくてはならないのかと思うかもしれませんが、2~3年というのはメーカーとして間違いのない期間を指定しているに過ぎません。
もちろん車種や、使用条件などによっても変わりますが、私の経験では「4~5年」というサイクルで交換することをオススメします。

なぜ交換が必要なのか

では、なぜバッテリーは定期的な交換が必要なのかについて、一般的な開放型と密閉型を例に解説していきましょう。
バッテリーの原理を一言で簡単に説明すると、「化学反応による電子の移動」です。
これ以上の話は、高校生などの化学の授業になってしまいますので割愛しますが、バッテリーの主となっている材料は、前述した鉛と、バッテリー液に使われている希硫酸です。
バッテリーは、この鉛を希硫酸と反応させて硫酸鉛に変化させ、再び戻す(還元)という化学反応が主な原理です。(オレンジやレモンに銅板を差し込んで電球を点灯させる実験と同じです。)
そこで、酸化と還元を何度も繰り返していたり、長期間放電状態にあったりすると、電極板の一部に少しずつ反応できない箇所が現れ、これをサルフェーション(非伝導性結晶被膜)と言います。
この反応できないサルフェーションが増えていくことで、バッテリーの容量が少なくなり、バッテリー上がりを起こしやすくなってしまうなどの症状が現れ、そのうち交換時期が訪れるのです。

オフシーズンの上手な過ごし方

バイク乗りの間では、真冬には乗らない方や、たまに出かける仲間同士のツーリングにバイクを使用する方も多いでしょう。
そして、いざエンジンをかけようと思ったらバッテリーが上がり出かけられない、などという悲しい経験をされた方も少なくないでしょう。
ここからは、少しでもバッテリーを長持ちさせる方法と、バッテリー上がりの際の対処方法をいくつがご紹介していきます。

バッテリー端子を外しておく

車体にバッテリーを装着する2

上記でもお話した通り、バッテリーの劣化を早める一つの要因は、長期間の放電です。
そのため、しばらく使用しないのであれば、バッテリーのマイナス端子を外しておくことで、余計な自然放電を減らすことができます。
ただし、近年のハイテク武装されている電子制御のバイクの場合、それまで蓄積されたエンジン制御に必要な学習値がリセットされてしまう可能性がありますので、注意が必要です。

バッテリーの充電方法

ツーリング当日に慌てないために、事前に点検しておくことが望ましいですが、もしバッテリーが上がってしまっている場合は、当日までに充電しておきましょう。
その時の充電方法としてもっとも一般的な方法は、市販のバッテリー充電器を使用する方法です。
この際、できればプロ仕様ではなく、一般的な商品に比べ急速充電ができるプロ仕様もありますが、一般の方でも使用できる製品をオススメします。
バッテリーの急速充電は、やり方を間違えるとバッテリーの寿命を著しく短くしてしまうばかりか、発火や爆発の危険もありますので、あまりオススメできません。
また、自宅で充電することが不安であれば、最寄りのバイクショップなどでも、工賃を払えば充電してもらうことできます。

バッテリー充電方法

バイクのバッテリー充電方法