ボールベアリングの取り外し・取り付け方法

2020年7月17日その他

ボールベアリングの取り外し

エンジン ベアリング

反対側から叩き出せるボールベアリングの取り外し方

クランクケースなどに圧入されているベアリングのうち、反対側からアウターレースを叩いて抜けるタイプの場合は、アウターレースを叩いて取り外します。
アウターレースを叩いて取り外した際は、ボールベアリングに基本異常は無いので再利用可能です。再利用する場面は無いかもしれません。

インナーレースしか叩けない場合は、ベアリングのレース面とボールが損傷する可能性がある為、再利用せず交換しましょう。

叩き出せないボールベアリングの取り外し方

クランクケース等に圧入されているベアリングの中で、圧入部が袋状になっていて、反対側から叩き出せない場合は、ベアリングリムーバーを使用します。
外したベアリングは、インナーレースに力を加えて外しているので、レース面とボールが損傷している可能性があるので再利用せずに交換しましょう。

ベアリングリムーバーは、確実に押し込み、ツメが確実にベアリングのインナーレースに噛んでいる事を確認してから取り外しを行いましょう。
もし、ベアリングリムーバーのツメが摩耗してナメ掛かっている場合は、ベアリングリムーバーを交換しましょう。

ベアリングリムーバーが使用できない場合のボールベアリングの取り外し方

ベアリングリムーバーが使用できない場合、圧入ケース側を外から温めて、ケースを熱膨張させて取り外します。ケースは高温になるので、手袋を着用し火傷に注意しましょう。
バーナーの使用は不可です。局所的に熱が加わる為、ケースが歪みを起こし、使用でき無くなる場合があります。ヒートガンで均一に徐々に加熱しましょう。

軸に圧入されたボールベアリングの外し方

軸に圧入されたボールベアリングは、ベアリングプーラーという専用工具を使用して取り外します。通常、アウターレースを引っ張る格好になるので、ベアリングの再利用は不可能です。インナーレースを引っ張る格好で取り外せる場合は、再利用可能です。

ホイールベアリングの取り付け方法

ベアリングの取り付け前に、圧入部を清掃し、ゴミなどを取り除いておきましょう。ベアリングの取り付け方向は、文字が書いてある方が打ち込む側(手前)に来ます。
ドライバハンドル、アウタードライバーを使用して打ち込みます。事前にケースを温めて、浸透潤滑剤を塗布しておくと圧力し易いです。

圧入後、ノギスでベアリングの圧入具合を確認しましょう。均等に圧入されているとご自身思っていても、意外と0.1mm程度のズレがある場合があります。0.05mm以内のズレに収まるよう修正しましょう。

軸にボールベアリングを圧入する方法

軸にボールベアリングを圧入する場合、インナドライバハンドル・インナドライバを使用してインナーレースを打ち込む。

ベアリングは平行に打ち込む事。
圧入部にゴミがを除去する事。
新品のベアリングで圧入が緩い場合は、ケースを交換する。
組み立て式クランクシャフトベアリングの取り付けには使用しない事。クランクシャフトの軸が歪んでクランクシャフトの振れが過大になる場合がある。

 

 

 

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