バイクのプラグコード交換方法
点火系の強化は年式問わずエンジンの燃焼効率を高める為に重要なチューニングです。
NGKのパワーテストの結果からもパワープラグコードの使用で全回転域のトルク向上が確認されています。
プラグコード交換時はイグニッションコイルにマーキングし各気筒の位置確認を行ってから交換作業を行いましょう。(後述)
今回はプラグコードの交換方法について解説します。
是非、参考にして頂きたい。
整備情報
- 時間: 約40分
- 費用: 約8,000~33,000円
- プラグコード(NOROGY HotWire):約8000円(1気筒)~33,000円(4気筒)
- ショップ工賃: 約3,500円
- 難易度: ★★★☆☆
作業手順
1.プラグコードの取り外し
作業の支障となる燃料タンクを取り外しましょう。
タンクやステー類に傷が入らないよう慎重に取り外しましょう。
詳しくは、燃料タンクの取り外し・取り付け方法をご覧下さい。
参考車両の場合は作業の支障となるエアクリーナーボックス・キャブレターを取り外します。
詳しくは、エアクリーナーボックス取り外し・取り付け方法、キャブレターの取り外し・取り付け方法をご覧下さい。
イグニッションコイルのステーを取り外しましょう。
イグニッションコイルとプラグコードにマーキングを記して関連性が分かるようにしておきましょう。
左から1気筒、2気筒と数えて1気筒目のプラグコードとその先に繋がっているイグニッションコイルに"1″と記します。
2、3、4気筒目も同様にマーキングしましょう。
イグニッションコイルのジョイント部分をウエスで覆いプライヤーで反時計回りに回して取り外しましょう。
ジョイントのナットを取り外した後、プラグコードを取り外しましょう。
イグニッションコイルへ繋がっている配線の端子を取り外すと取り付け作業がし易いです。
プラグコードを取り外しが出来ました。
2.プラグコードの取り付け
長さが切られていない社外プラグコードを使用する場合は、純正のプラグコードの長さを目安に切っておきましょう。
プラグコードをウエス+パーツクリーナーで脱脂しましょう。
これによりジョイント類がプラグコードと密着し、プラグコードとイグニッションコイルの接触がより密着・保持し易くなります。
ジョイント類とは画像のようなパーツを指します。
プラグコードをイグニッションコイルへ押し込んで保持するために重要なパーツです。
プラグコードの銅線に接点グリスを塗布しておくと良いでしょう。
銅線は数えるほどしかケーブル内に入っていないのでイグニッションコイルの端子から最大限効率よくプラグまで送る為にグリス塗布を行います。
多気筒エンジンでプラグコードにマーキング印がある場合は長さや曲がりなど計算されて作られているので印に従いましょう。
“ENG1″の記述は車体に跨り左から1番目の気筒のプラグコードを指します。
イグニッションコイルへプラグコードを取り付けていきましょう。
プラグコードをイグニッションコイル中央の端子へ差し込んだ後、ジョイントを時計回りに回して締め付けましょう。
イグニッションコイルの中央の端子は針のように尖っているかと思うので、針にプラグコードの銅線部分が接触するように取り付けましょう。
イグニッションコイルのジョイントにウエスを巻いてプライヤーで締め付けましょう。
エンジンからの熱を遮断するヒートガードが取り付けられている場合は取り付けましょう。
参考車両の場合、ヒートガードにプラグコードを通す穴が設けられているのでプラグコードを通します。
イグニッションコイルの端子を取り付けましょう。
4気筒の場合はイグニッションコイルが2つ使用されており、配線も2組使用されています。
配線を逆に組んでしまうとプラグから点火するタイミングが狂ってしまいエンジンが始動できないので、指定のイグニッションコイルへ指定の配線を取り付けましょう。
プラグコードをマーキングした気筒のプラグに取り付けましょう。
イグニッションコイルのステー固定ボルトを取り付けましょう。
取り外したパーツを取り付けましょう。
詳しくは、燃料タンクの取り外し・取り付け方法、エアクリーナーボックス取り外し・取り付け方法、キャブレターの取り外し・取り付け方法をご覧下さい。
エンジンを始動して動作確認を行いましょう。
まとめ
- プラグコード取り外し前、イグニッションコイルとプラグコードに気筒番号をマーキングする。気筒の数え方は車体に跨った状態で左から1、2、3、4と数える。
- プラグコード取り付け時、プラグコードをウエスとパーツクリーナーで脱脂してからマーキング通りにイグニッションコイルに取り付ける。
- プラグコード取り付け時、マーキングされた気筒のプラグへプラグコードを取り付ける。
Q&A
- エンジンが始動せず、キャブレターの辺りからパンっと音がする状態なのですが何か取り付けミスをしてしまったのでしょうか?
- そうですね、取り付けミスの可能性が高いです。点火時期が狂っている状態です。イグニッションコイルへ繋ぐ配線があると思うのですが、その配線の取り付けミスの可能性が高いです。アースは特に気にする必要は無いのですがプラスの配線が左右逆に取り付けられていると思うので、一度確認してみましょう。
- マーキングしないで外してしまって、取り付けが分からずに困っています。適当につけちゃ動かないですよね?
- サービスマニュアルに記載されていると思うので確認してみて下さい。パーツリストにも記載されているかと思います。
適当につけても動かないと思います。4気筒の場合の多くが1と4番が同じイグニッションコイルで、3と2が同じイグニッションコイルです。
- サービスマニュアルに記載されていると思うので確認してみて下さい。パーツリストにも記載されているかと思います。
- 1つのイグニッションコイルに対して1番と4番のプラグコードを逆に組んでも動きますか?
- 同時点火している場合は動きます。
点火するタイミングは各気筒毎に圧縮が終わるタイミングて点火するので"吸気→圧縮→爆発→排気“の工程の中で圧縮と排気の2回点火している事になります。気筒毎に点火する装置もありますが、コストが掛かるので1番と4番の圧縮が終わるタイミングで点火しているタイプが多いです。
- 同時点火している場合は動きます。
- 中古の社外プラグコードを購入したのですが、どの気筒・イグニッションコイルへ繋ぐとか決まっていますか?
- プラグコードは電気を通すだけのケーブルなので特に決められた気筒はありません。プラグコードに曲がりや長さが各々異なる場合は最適と思われる位置へ取り付けましょう。
- イグニッションコイル側にプラグコードと接触する針ってプラグコードを入れれば自然と針と銅線って接触しますか?
- 自然と配置されて接触すると思います。取り付けた後エンジンを始動してみましょう。始動すれば接触しています。
- お勧めのプラグコードってありますか?
- 海外メーカーのNOROGY(ノロジー)社のHotWire(ホットワイヤー)がお勧めです。
通常のプラグコードとは異なり電気をプラグコード内のコンデンサーで溜めて一気に放出する技術でノーマルより理論値で330倍の燃焼効率を得られるというプラグコードです。
低~中回転域のトルクが向上します。
詳しいHotWireの製品情報はこちら
NOROGY HotWire車種適合表はこちら
- 海外メーカーのNOROGY(ノロジー)社のHotWire(ホットワイヤー)がお勧めです。
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