保管前・保管後に必ずキャブレターのガス抜きをしよう

2020年7月17日サブ整備記事,吸気&排気系

ガス抜きの必要性

キャブレターの燃料は、放置すると空気の影響を受けて劣化して腐り、腐った燃料が固形化してキャブレターの穴を塞ぎます。また、劣化した燃料は、着火しにくいのでエンジン始動時にプラグがカブる場合があります。
キャブレターの燃料を抜いておけば、穴が塞がる事が無いので、エンジン始動時にキャブレターをオーバーホールする必要が無く、容易にエンジン始動する事が可能です。

キャブレターのガス抜き方法

燃料コック OFF

強制開閉コックの場合、燃料コックをOFFにします。ON,OFF,RESが選択できるコック。
負圧コックの場合、ONかRESにします。ON,RES,PRIが選択できるコック。

キャブレターの下部にドレンスクリューが取り付けられているので、緩めると燃料が出てきますので、1キャブにつき、紙ウエスを2枚程敷いて受け止めましょう。結構な量が出てきます。
燃料が出きったのを確認し、ドレンスクリューを軽く締め付けましょう。ネジ径が細いので、強く締め付けると折れたりネジ頭がナメる場合があるので注意しましょう。

4気筒の場合は、プラスネジなら、長いドライバーが必要になります。
六角穴付きボルトなら、六角ビットソケットに、エクステンションを組み合わせてアクセスします。

ガス抜きしておけば、25年前のポンプも一発始動

25年前に使用して倉庫に保管しておいたポンプです。ガス抜きして、燃料コックをOFFにしておいたポンプです。
燃料を入れ替えて、オイル交換してリコイルを引っ張ると、一発始動しました。キャブからのオーバーフローもせず、エンジンは好調でした。
キャブレターに燃料が残っていれば確実に燃料は腐り始動は困難でしょう。

冬にはスノーモービルも整備する事がありまして、海外メーカーのエンジンの掛からない車両は燃料を入れ替えるだけで直ることもあります。
燃料の劣化による影響で、エンジンが掛からない事は多くあり、経験上ですが不動車の7割以上は燃料系のトラブルです。

ガス抜きは、そのトラブルを回避するとても有効な手段です。放置車両は、着火性の良い燃料をエンジンに供給する為にガス抜きから行い、これから放置する車両も、ガソリンが腐るのを防ぐためにガス抜きを行います。

 

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