ブレーキリザーバータンクの役割と点検箇所
ブレーキやクラッチ、ラジエターには「リザーバータンク」というパーツが取り付けられています。
別名、リザーブタンクとも呼びます。
リザーバータンクにはブレーキフィーリングを維持する為の意外に知られていない点検箇所があるので一読頂きたい。
今回はリザーバータンクの役割と点検箇所について解説します。
是非、参考にして頂きたい。
リザーバータンクとは
役割と仕組み
リザーバータンクは、液体の体積が変化する場合に取り付けられる容器です。
役割は、余分な液体を貯蔵する役割があります。
仕組みとして、液体の多くが高温になると体積が増えます。
体積が増えると通常の液面より上昇します。
上昇した液面を貯蔵しなければブレーキフルードは溢れてしまうので容器(リザーバータンク)を用意して受け止めます。
もう1つ重要な役割
リザーバータンクの役割は貯蔵ですが、ブレーキリザーバータンクの場合はもう1つ重要な役割があります。
もう1つの役割は、ブレーキのフィーリング悪化を阻止する役割です。
ブレーキパッドとディスクは、摩耗するにつれキャリパーピストンの出量が多くなります。
赤矢印の指す2つがキャリパーピストンです。
このキャリパーピストンの出量ぶん、ブレーキフルードを多く送り出す必要があります。
送り出すブレーキフルードはリザーバータンク内に充填されているブレーキフルードを使用します。
リザーバータンク内のブレーキフルードを送り出すとリザーバータンク内はマイナスの圧力が発生します。
これを負圧といいます。
負圧が発生すると、ブレーキレバーの感触がフワフワしたようなスポンジーなフィーリングになります。
そこで、負圧を避ける為にリザーバータンクに空気をおくり大気圧状態(気圧を均一)にする必要があります。
負圧を避ける対策として、リザーバータンクキャップに溝・ダイアフラムプレートに穴が開けられています。
穴を開ける事で外から空気が入るようになり負圧にならないように対策されています。
リザーバータンクキャップに溝が切られているのが分かります。
ダイアフラムプレートの中心に穴が開いているのが分かります。
これらが空気が通る穴です。
点検箇所
- リザーバータンクキャップの溝
- ダイアフラムプレートの穴
ブレーキフルードが劣化して固形になり溝・穴が塞がっている場合があります。
塞がれると負圧状態になるのでブレーキのフィーリングが低下します。
特に、原付などの車検が義務付けられていない車両に多いので2年を目安に点検しましょう。
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